第6章から・・

第6章  夫婦円満のマニュアル

 世間では、性格の不一致から離婚をする夫婦や男女の不倫で離婚する夫婦などがいます。離婚率はかなり高く、年々上昇傾向で推移しているようです。

 そして、永年連れ添ってきた夫婦では、女性は離婚することで生活が成り立たないことを理解して仮面夫婦のままでいたり、家庭内別居で夫婦の生活を我慢する場合もあります。

 男は風俗に行き、女を買うことで性の欲求を満たし、女はネットの世界などで出会いを求め、簡単に男が現れるやすく、女自らが体を差し出せば、すぐに性の欲求は満たされることもあります。
 
 しかし、それらの生活では本来の夫婦の関係は成り立たない。外見は、夫婦は仲良く見えても、二人は精神的な我慢が続く。いつかは、家庭が破壊することになりかねません。

 私は、数多い欲求の中で、性生活について夫婦の相談にのっています。特別な資格があるのではないですが、夫婦円満でいられるようにして欲しいという理由から、私なりに考えたマニュアルによって大勢の夫婦やカップルの性生活の改善に役立つようにアドバイスをしています。

 「夫婦円満でいられるように・・」という一言の奥にあるものは、夫婦でのSMプレイなのですが、それなら相談などしなくても男女がしたいと思えば簡単に出来ることだろうと言われるでしょう。

 確かにインターネットが発達していることで、同じ願望のある男女が集まるようなSMバーやハプニングバーといった淫乱な店を探すことができますし、夫婦交換など様々な内容で募集するようなサイトに書き込みをすれば、返事が送られてくることもあります。

 私はチャットで相談にのっていますが、入室してくる男性は、妻に言えない気持ちがあり、願望もあります。自分の口で妻に言えないという男性がいます。

 そのような男性ばかりでなく、すでにSM経験をしている夫婦も確かに多くいます。他の男性に妻を抱かせているというようなことを告白される男性もいますし、かなり大胆なプレイをしている夫婦もいます。

 基本的に、そこまでしているような夫婦の相談に私がのるようなことはありません。あくまでも、SM素人夫婦とか、セックスレス状態で我慢したまま年数が経っている夫婦などの相談に答えています。

 では、SMとはなにを基本としてSMと言うのでしょうか。単純にサドとマゾのプレイをいうのでしょうか。また、プレイの内容は、何をさしてSMになるのでしょうか。

 一般には、SMと言えばハードなことを想像される男女が多いと思います。どのようなプレイがSMで、どのようなプレイがSMでないのか?その境界さえ明確ではありません。

 明らかなのは、縄で緊縛したり、ハードと認められるロウソクや鞭、拷問責めならSMと言えるでしょう。そのようなSMは、全国どこでもしたい男がいるでしょうし、して欲しいと言えばすぐにできることだと思います。

 冒頭で述べましたが、男は風俗に行き、女を買うことで性の欲求を満たし、女はネットの世界などで出会いを求め、簡単に男が現れるやすく、女自らが体を差し出せばすぐに性の欲求は満たされるということ。

 簡単に願望は得られたとしても、一つだけ知っていて欲しいことがあります。

 ただで出来るような男女の性遊びには、非常に危険なことが潜んでいるということ。快楽の裏には危険もあり、表裏一体なのです。相手を見極め、信頼関係があってのプレイならまだいいのですが、特に女性は、飛び込んでしまったはいいが、出会いをすぐに求めてくるような相手には、比較的、安全はないと思っていた方が良いでしょう。

 さて、私が相談にのる夫婦は、年齢層は30代後半から40代の夫婦が多いのですが、相談というと、聞こえはいいものの、早くいえばセックスの内容のことで、夫の願望や妻の願望、お互いに言えないことを聞き取り、本人たちの持つ心の中を覗き込み、対処してあげるということなのです。

 たいがいは、男性が入室をしてきて、色々と思いを話されます。奥さんが真面目で、本当はMになって欲しいとか、いやらしいプレイをたくさんしたいとか、今までに夫婦がしたことのないセックスを求めていることを確認します。

 もちろん、女性の入室もあります。妻から夫にSMをしたいと言い出すことはなかなか簡単ではなく、逆に告白すれば、そんな女だったのかと思われてしまうのではないかと、不安な気持ちと葛藤しているのです。

 私は、自分の経験をもとに、夫と妻の性生活の接着剤のような役割をして、夫婦円満でいなければならない理由を理解してもらうよう奥さんへ直接説明する時間をもらうことで、夫婦の性生活改善の手伝いをするのです。

 「素人夫婦のSM相談マニュアル」というと、堅苦しいですが、それなりのプロセスはあります。あくまでも、SM経験豊富な男女には私が相談にのっても解決は難しいかもしれません。そこを踏まえて、夫婦生活の改善を希望したい方々に、相談に来て欲しいと思っています。



第7章  聞き入れない女性

 まずはご主人と話をして、どのような願望があるのかを聞いていきます。たいがいの男性は、妻とのアブノーマル的なプレイまで求めていることを告白されます。

 それだけ、セックスがマンネリ化していることや自分では思いつかないようなプレイをしてみたいと思われているのです。

 同じ男として、その気持ちはわかります。夫婦でも、直接言えないことで、かなり葛藤している様子も伺えます。だからこそ、相談して願いが叶うならと思うのがよくわかるのです。

 そこで、私が奥さんとチャットをすることに繋げていくのですが、ここが問題なのです。ご主人と話をしていて、このあとご主人から奥さんに、性生活の改善相談を受けて欲しいと伝え、奥さんが受け入れるかどうかなのです。

 「どうして、私がチャットをしなければならないの?」ということになりやすいし、その言葉には女性の性格が表れて、正直、性格がきつく気が強い女性だとわかることがあります。このような女性は説明すら聞き入れようとしません。最初から私は満足しているのに何故夫が不満だというのか、「私が悪いの?」と、全く聞き入れる素振りのない人妻もいます。
 

 そのような女性の場合は、いくら説得しようとしても私がいうところの性生活の改善は難しいのです。

 そして、ご主人に伝えます。

 「奥さんは、自分が満足しているのに夫が不満だと言っている理由がわからない。それは私が悪いからと、自分を否定されたように言われ、すぐに怒られます。」というようなことを。
 
 「どうも、自分さえ良ければいいという感じでしょうか、元々の性格からなのでしょうか、奥様は人の話を聞いて判断することもされないようです。仮面夫婦でいるのも辛いのでしたら、きっぱり別れることをお勧めします。ずっと、我慢したままで夫婦生活を続けて、何かおもしろいことがあるのでしょうか。多少の我慢は必要ですが、性の欲求の我慢は体に悪い。それが精神的にも悪いので、奥様との生活を終わらせることも一つの道です。」と。
 

 私の話が必ず絶対とは言わないので、なかには合わない女性もいます。それはそれで良いのですが、このように離婚をすることも一つの道だと奥様に思わせるのも、逆に必要なことなのです。

 
 独立して、生活をしていく勇気のない奥様は、夫にすがり付き、生活を成り立たせるしかないということ。ここから、離婚の言葉が出たら、夫の気持ちを考えようとする人妻もいますので。

 今まで何も不満がないと思っていた夫のことを考えさせる時間も必要ということで、お互いに腹の中を見せ合うことが夫婦には薬になります。たまにはこのような奥様もいるので、不思議ではありません。